| 第267号 −− Bring them on (かかってこい) −− 2003.07.07 |
ブッシュ大統領が戦争終結宣言をしたはずのイラクでは、アメリカ兵(およびイギリ
ス兵)に対する襲撃事件が日に日に激しくなり、イラク戦争後のイラクの状況を報告す
るアメリカ「ABCニューズ」TVのタイトル字幕が「Afetr the War」(「戦争が終わって」
)からだんだん変化して、「Still in the Battle」(「戦闘は続く」)から、さらに最新
のタイトルは「Guerrila War?」(「ゲリラ戦か?」)になっています。イラクの状況が
「泥沼化」して、「ベトナム戦争の再現か?」という声まで聞かれるようになってきて
いると報道されています。
このようにイラクでアメリカ兵に対する襲撃が続いていることの対するコメントを求
められたブッシュ大統領は "If they will attck us, my answer is 'Bring'm on.'" と
答えていました。この 'Bring them on' という言葉が日本の報道機関では「かかってこ
い」と翻訳されています。この Bring 〜 on という表現を辞書で調べてみると、(1)
<病気・戦争などを>引き起こす。(2)〜を登場させる。(3)〜を上達させる、という
3つの語義が書いてあります。ブッシュ大統領は恐らく(2)の意味で、「攻撃するする
つもりなら、やって来い(出て来い、連れて来い)」と言いたかったのでしょうね。
Bring them on の on は、on the stage/ring/box など、舞台あるいは(プロレスやボク
シングの)リングの上へ、という気持ちではないかと思います。
インターネットの Google による検索で「ブッシュ、イラク、かかってこい」を検索し
てみたのですが、この件に該当するものは残念ながら見つかりませんでした。そこで英語
に切り替えて、「Bush, Iraq, Bring」として検索したら、60万件もヒットしたのには
驚きました。英語圏ではブッシュ大統領のこの発言はたいへんなセンセーションを巻き起
こしたようです。もともと、「我々はイラクに十字軍の遠征に行くのだ。」と演説してイ
スラム諸国から猛反発を食らうなど、「軽口」のブッシュはたびたび「舌禍」を起こして
います。
それにしても、このように泥沼化したイラクの「非戦闘地域」(?!)に米軍支援の自
衛隊を派遣する、というのですから、自民党の長老議員ですら「殿、お気は確かか?」と
小泉首相の「不退転の決意」に疑問を呈しています。
新聞報道に依れば、熊本駐屯地の自衛隊員達も、「志願兵を募るのなら、私は志願しな
い。しかし命令なら仕方がないから従う。」とか「今度ばかりはそうとう命の覚悟をしな
ければならないだろう。」と述べているそうです。
ブッシュの忠犬、医療費自己負担は30%に引き上げるし、消費税も10%への引き上
げをねらっている、そしてひたすら「日米同盟の強化」「改革・改革」を連呼するだけの
こんな狂信的な小泉首相の支持率が未だに40%ぐらいあるのが何とも不思議です。小泉
純一郎氏が総理大臣になって以後、日本の国会は議論が成り立たない場になってしまいま
した。小泉氏は、自分が質問されていることの内容を全く理解することが出来ず、質問と
は無関係にひたすら「それには、抜本的改革をすればよいのです。」と自分の言いたいこ
とだけを繰り返します。まったく問答になっていません。私は、最初の頃は小泉氏が計算
ずくで答弁をはぐらかしているのかと思っていましたが、彼の「それなりに真剣な」態度
を見ている内に、「この人の頭脳は他人から言われていることを理解する能力が欠如して
いるのだ」ということがだんだん分かってきました。アメリカがイラク攻撃を開始すると
世界で真っ先に支持を表明しましたが、「日本の世論の多数が開戦に反対していますが.
..」と記者団に質問された小泉氏は、「国民の多数が反対しても、やらなくちゃいけな
いことはやります」と妙に確信した態度で答えていました。選挙公約が守られていないこ
とを追求された時には、「公約を守ることなんかたいして重要じゃない」とアッケラカン
と答えていました。やはりこの人の頭脳はどこかおかしいのです。だから自民党内で永年
「変人」と呼ばれてきたのでしょう。
ブッシュのような人が超大国アメリカの大統領として世界に君臨し、小泉のような人が
世界第2の経済大国の首相として留まり続けることは、世界と日本の政治的・経済的矛盾
がますます激化してゆくことになるのではないかと、私は非常に心配しています。
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